SEASON 1 TEAM
ご馳走旅日記
湧水と技術が育む
安曇野の本格わさび
山葵といえば…で、1,2をあらそう大産地”安曇野”へ。旅のスタートとして申し分ない魅力的な視察地です。
日本では、他にも静岡の伊豆、鳥取の関金、島根の匹見、岩手の宮守と様々な有名産地がありますが、今回訪ねた目的は「安曇野の山葵の優位性を見つけること」。丁寧に育てられた新鮮な山葵は、どれも美味しいですが、安曇野山葵の特性を理解し、それが最も活きる活用法を探りました。
案内していただいたのは、藤谷わさび農園 専務の望月さん。宮内庁にも納品する上質なわさびを育て、 SNS戦略やNHKへの出演で安曇野わさびの魅力を発信し、”安曇野の若きわさび王”として知られています。
日本のわさびシェア9割を誇る静岡と長野ですが、静岡・伊豆では”畳石式”と呼ばれる川の中につくった棚田のような形式のわさび田に対して、長野・安曇野では”平地式”。平地の湧水地域に水の流れを計算してわさび田をつくり、ビニールハウスで囲う方法です。
双方共にメリット・デメリットはあり、畳石式は田の上の方では良いものができるが下になるに従って味が落ちる点。平地式は、味や大きさは一定に保てるが、そもそも適した土地に水が湧いてないとできないので圃場の確保が難しいという点。
味の違いも確認するべく、その場で抜いた山葵をオリジナルで開発したおろし金で擦っていただきました。
若き“わさび王”が語る
味と香りの真実
「いいわさびは辛くないとか言われてるけど、僕はそれは違うと思っていて、しっかり辛いのが本物なんです。その上で後味にやさしい甘みがくるのがいい。山葵って実は糖度が16度もあるんですよね。その甘みを凌駕する辛味があるのが、いい山葵なんです。」
と、望月さんは語ります。イチゴで13度、メロンで14度と考えると、山葵が持つ糖度には驚きますが、その理論はとても納得感があります。
さらに、テレビなどでは山葵は優しく擦るのがよいというけど、力を込めてサッと擦って密閉して5分置いて食す。これが1番よい味わい方だと教えてくれました。
THE AOYAMA GRAND HOTEL4階”SHIKAKU”では、鯛のお刺身に藻塩と藤谷さんの山葵を添えてご提供するよう準備を進めております。淡白で上品な味わいをより一層ひきたててくれる、本物の山葵をご賞味ください‼︎