ご馳走旅日記
続いて訪れたのは、山口県の希少銘柄”高森和牛”の直売所”ミコーミートギャラリー” @miko.meat_gallery
一般的に1頭の牛は約30部位に分けられて流通しますが、こちらの代表であるミートスペシャリスト沼本さんによる”沼本カット”と呼ばれる独自のカット方法では、125もの部位に分けられます。例えば、少しこだわった焼肉屋さんでも5つの部位に切り分けるウデ肉。それを沼本カットでは13もの部位に切り分けます。これにより、より細やかな食感や味の違いを感じることができるそうです。
たくさんの部位に切り分けるため、まだ名前のついていない部位もあり、嵐の櫻井翔さんがMCを務める番組で”沼本カット”が取り上げられた際、それを記念してウデ肉から切り分けた一部位をショウチャンと名付けたそうです。新たに発見された惑星に名前がつくのと似ていて、なんだか夢がありますね。
そして、ここで出会ったもう一つの驚きが”熟成肉”。といっても、ステーキハウスのショーケースで見るものとは異なり、入っているのは比較的小さな部位。熟成と腐敗は紙一重といわれており、トリミングできない小さな肉は熟成に向かないというのが一般的ですが、いただいたサンプルを宿泊施設に持ち帰り試食したところ、スネやクビなどのミンチや煮込み料理にされがちな硬めの部位が、沼本さんの技術により驚くほど旨みが増幅していることを実感しました。
和牛のルーツも現存する山口県の深い深い牛肉文化。私たちがまだ知らない牛肉の可能性をこれからも探究していきます。