GOCHITABI DAIRY
ご馳走旅日記
どうしても見たかった宍道湖の鱸
工程の負担を考えると、2泊3日の旅での早朝の市場視察は一日に留めたいもの。しかし、今回は二日連続で早朝からの市場視察。どうしても行きたい市場があったんです。決定づけたのは「島根に行くなら宍道湖の鱸を見てほしい。」という、同じくご馳走旅のメンバーであるKEI Collection PARISの藤山シェフの一言でした。
通常、夏に最旬を迎える鱸。しかし、宍道湖では秋から初冬。ところで、旧暦の10月は「神無月」が一般的ですが、神の集まる出雲に限っては「神有月」と呼ばれています。この地に集まる神をも連想させるその味わいやいかに…
市場から感じる宍道湖の恵み
松江市場に着いて感じた他の市場と決定的に違う点。それは窓からの景色にありました。市場のすぐ裏手を流れる大橋川は、向かって左手に宍道湖、右手に中海と呼ばれる潟湖を経由し日本海に通じています。海遊を終え宍道湖に戻ってきた鱸は、餌も豊富で外敵も少ない宍道湖で産卵期を迎えるそうです。宍道湖の冬の鱸が旨いと言われる所以を肌で感じることができました。
現在、いくつかの店舗で試作を進めています。一皿として登場する日をお楽しみに。