GOCHITABI DAIRY
ご馳走旅日記
増えすぎた高級食材が海を壊すという現実
はじめに訪れた”大分うにファーム“で、いきなり耳を疑うような話が飛び出しました。なんと「海にウニが増えて困っている」というのです。ウニといえば貴重な高級食材…そんな常識をくつがえす衝撃のひと言でした。
実は、ウニが増えすぎると海藻が食い尽くされ、磯焼けを引き起こしてしまうのだそう。この問題に真正面から挑む元漁師の代表。おしゃべり上手なその語り口からは、ウニ愛と環境への情熱がひしひしと伝わってきます。
ノルウェー技術と九州の情熱が生んだ循環モデル
彼らが手がけるのは、ノルウェー発のウニ蓄養技術。中身が空っぽのムラサキウニを仕入れ、身がぎっしり詰まるまで丹念に育て上げます。これによりウニを間引きし、海藻を守りながら、海の再生を図るという持続可能な循環を実現しているのです。
施設は日本でも珍しい閉鎖循環システムを採用し、9割の水を再利用。飼料には食用昆布の端材を使い、ホルモン剤・抗生物質・保存料などは一切不使用。環境への負荷を極限まで抑えながら、九州産ウニで北海道産と真っ向から勝負できるクオリティを目指しているのが印象的でした。
撮影はNGでしたが、最後は味わいでその実力を体感。蓄養とは思えない濃厚な旨み、なのに後味は驚くほど軽やか。口当たりもやわらかで、思わず「これが九州産!?」と声が出るレベルです。
持続可能な海の未来に向けて挑戦を続ける”大分うにファーム”。これからもその動向に注目です。