SEASON 2 P TEAM
新たな指標を掲げ進化させる者たち
関東エリアのシェフで構成
エリアを絞り、自店舗から比較的近い地域を深掘りすることで
より有用性の高い食材との巡り合いを期待する
0期、1期のメンバーのバトンを受け取り、新たな指標を掲げ
この旅を進化させる者たち
ご馳走旅日記
男鹿に吹く 新しい酒の風
「男鹿が”酒の聖地”となる未来を創る」。そんな強い志を胸に生まれた”稲とアガベ“
革新的な日本酒を次々と世に送り出す新政酒造で酒造りを学んだ後、男鹿の地に居を構え、新たな酒の可能性を模索する代表の岡住さんにお話を伺いました。
旧男鹿駅の駅舎を改装した醸造場は駅のサインなどを残し、味わい深いくも洗練された佇まい。蒸気機関車を連想させるような、シャッターの隙間から立ち登る蒸米の蒸気とけたたましい音に期待が膨らみます。
ここで生み出される”クラフトサケ”とは、日本酒の製造技術をベースに、アガベシロップ、麦、稲などの副原料を使用した新たな概念のお酒。
酒でまちを変える “男鹿サケシティ構想”
試飲を兼ねた晩酌用に”花風”そして“DOBUROKU”を購入させていただきました。無肥料無農薬の自然栽培のササニシキを使用することで、雑味を抑え、ほとんど精米せずとも、濃醇な味わいの中にもクリアな個性が光る味わいに仕上がっていました。
日本酒の市場を奪う酒ではなく、ベンチャーとして新たな購買層を生み出すという理念は酒造りに留まることなく、耕作放棄地の再生、無化調のラーメン店、そして、鉄工所をリノベーションしたジン蒸溜所と、男鹿の地に次々と新たな息吹をもたらしています。
そして次なる夢は、男鹿を日本酒特区にするという“男鹿サケシティ構想”。人口減少や地域格差といった日本が抱える問題を解決する糸口となるのは、酒に魅せられた者たちの夢かもしれません。