ご馳走旅日記
サドルバックと幸福豚
大隅半島の中ほど、鹿児島湾からほど近い丘の上の気持ち良いロケーションの”ふくどめ小牧場” に到着。この日は定休日にも関わらず受け入れていただき、やや申し訳ない気持ちもあったのですが、お言葉に甘えて大正解。素晴らしい体験ができました。
エントランスに立てられた看板のモチーフにもなっている、前足と胴回りが白い豚のイラストは、人肌でとろける脂身とその旨味が特徴の”サドルバック”という品種。ヨーロッパでは「幻の豚」と呼ばれており、日本で唯一ここだけで飼育されています。そして、サドルバックの掛け合わせである”幸福豚(こうふくとん)”は、引き継いだ上質な脂身と柔らかい赤身を併せ持つ品種。この小さな農場では、飼育だけでなく、加工、直売までが家族経営で行われています。
国産生ハムと
希少なンドゥイヤ
興味を惹かれた商品はたくさんありましたが、中でも特に気になったのが“生ハム”と“ンドゥイヤ”。
2022年1月より感染症の影響で日本へのイタリア産生ハムの輸入が禁止されています。それによりイタリア料理店の多くは、アメリカ産やフランス産の生ハムが主流となりました。私たちはこれを機に…と、”ご馳走旅”の中で常に、納得のいく国産生ハムを探し続けてきたのですが、その結果が実ることとなりました。説明不要の美味しさを、是非食べて実感してください。入荷は不定期ではありますが、東京 外苑前 THE AOYAMA GRAND HOTEL 20FメインダイニングRossiでは最高級のフライホイールスライサーでこの極上ハムを提供しています。
“ンドゥイヤ”は、唐辛子料理で有名な南イタリア カラブリア州の特産品。豚肉と唐辛子を腸詰めし発酵させた辛口のペーストで、現地ではパスタやピッツァ、お肉、そして煮込み料理にも多用される万能調味料です。国産はほとんど出回っていない中で、本場のものよりも私たちの料理に合うものを見つけられた!!と喜んだのですが、こちらは現在試験生産中とのこと。是非、販売の開始を熱望しています。
主張が過ぎない爽やかなハーブの香りが最高にマッチしたパテや、プチっと弾ける心地よい食感と自然な豚の旨味溢れるソーセージなど他にも魅力的なたくさんの商品が。鹿児島を訪ねた際は是非、併設する直営レストランで堪能してください。