GOCHITABI DAIRY
ご馳走旅日記
焼酎大国で純米酒に挑む蔵
麦焼酎出荷量日本一を誇る大分県。その”焼酎大国”で、あえて日本酒、それも純米酒で勝負を挑む酒蔵があります。それが今回訪ねた、創業明治7年、昨年で150年を迎えた老舗”中野酒造“です。
迎えてくださったのは6代目の中野淳之代表。先代まではパック酒の”鬼殺し”が売り上げのほとんどを占めていたそうですが、16年前に新ブランド”ちえびじん”を立ち上げ、新たな道を切り開きました。蔵を支えるのは、地下200mから汲み上げる柔らかい湧水。この水が、全ての酒造りの要です。
低温発酵で生まれる香り高い純米酒
印象的だったのは、穏やかな語り口の中に感じる”純米酒で勝負する”という強い意志。発酵を抑え、低温でじっくり仕込む手法と、最新のサーマルタンクを駆使した温度管理が、フルーティーで香り高い、しかししっかりと芯のある味わいを生み出していました。ワイングラスでゆっくり楽しんでほしい。そんな想いから生まれた”ちえびじん”は、確かにそのスタイルを体現しています。
さらに紅茶リキュールや酒粕チーズケーキなど新たな挑戦も続々。昨年からは吟醸酒を縮小し、純米酒比率を約70%に。削りすぎず、手の届く価格でまず一杯飲んでもらう。その戦略もまた、中野さんの哲学を物語っています。