2025 冬 長崎県

「種をつなぐ」という生き方

竹田かたつむり農園 | 長崎伝統野菜
Season 2
竹田かたつむり農園 | 長崎伝統野菜
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Season 2
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ご馳走旅日記

“味と美しさと多様性”を求めて

「これが理想です。」足元のシロツメクサを手に取りながら、竹田竜太さんは穏やかにそう言いました。

訪れたのは、島原半島にある“竹田かたつむり農園”。雲仙普賢岳のふもと、黒ボク土と呼ばれる火山灰由来の肥沃な土地に根を下ろし、竹田さんは60種もの農作物を育てながら、そのほとんどの種を自ら採っています。いわゆる「種採り農家」です。

竹田さんは、青年海外協力隊としてサモアで有機農業を教えていた経歴の持ち主。その後、イチゴやメロンにも挑戦しましたが、単一作物では満たされず、やがて「味と美しさと多様性」を求めて種取りの道へ。新婚旅行では奥様とともにヨーロッパのワイナリーを巡ったものの、子どもが生まれ、「ならばワインではなく、子どもに残せる農業を」と人生の舵を切ったそうです。

土地と月が教えてくれること

現在、日本のスーパーに並ぶ野菜の9割以上はF1種と呼ばれる一代限りの品種。均一な形と日持ちの良さはあるけれど、「それはもはや工業製品です」と竹田さんはきっぱり。さらに、国内の種苗会社の9割が海外に依存しているという現実にも危機感を抱いています。

旧暦に沿って、新月に種をまき、満月の頃に芽吹く野菜たち。熊本の“いつきあか大根”、石川の“げんすけだいこん”、そして「鬼の手」と呼ばれる紅大根など、土地の記憶を宿したような品種がここには息づいていました。

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